「判例」という用語を聞いたことがありますか?
字で想像がつくかもしれませんが、判例とは裁判所が示した法律的判断のことです。
宅建士試験でもしれっと登場する「判例」ですが、テキストでは対策について教えてくれなかったりします。

そこで今回は、判例をどう対策していくかについて解説していきます!

 

 

本試験でも度々登場する「判例」

まず、直近で行われた令和3年度12月試験の「問5」の問題文の1文を見てみましょう。

【令和3年度12月試験 問5】
AがBの代理人として行った行為に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

問題文の中にも「判例」という言葉が普通に入っていますよね。
過去問を解いて慣れておかないと、判例の語に戸惑ってしまうかもしれません。

「判例ってあるけど、そんなことテキストに書いてあったかなぁ」
「もしかすると判例では違う結論になっているのかな・・・」

などと、いらない心配をしてしまうかもしれません。

しかも、先ほどの12月試験では、「判例」の語が入っている問題が7問ありました。
権利関係は14問ですので、その半分の問題で「判例」を基準に解かなければいけない問題があったことになります。

 

なぜテキストでは判例をスルー?

権利関係の試験問題で度々登場する「判例」なのですが、その判例についてしっかりと解説しているテキストはない気がします。
なぜ解説しないのか、理由は2つあります。

1 判例の内容をテキストに入れている
2 内容が難しくなるのを避けたい

宅建士のテキストは基本的に初心者に分かりやすいように書かれています。
つまり、法律を知らない人でも読みやすいように書いているわけです。

ところが、判例の話題になると、どうしても「法律の勉強」の要素が強くなります。
そうなると内容が難しくなりがちですし、解説しないといけない部分が増えてしまうので、それを避けるために、あえて「判例」を説明することなく書いているのだと思われます。

判例について直接解説しなくても、その趣旨をテキストの本文中に入れることで理解ができるように工夫されていたりします。

 

判例の対策

それでは、宅建士試験において、判例の対策をどのようにするべきなのでしょうか。
答えは簡単です。

「判例」を意識せずに、教科書の内容で判断しましょう!

問題文に「判例」と書いてあっても、特に気にしなくて大丈夫です。
先ほども言ったように、重要な判例の知識はテキストで触れられています。
宅建士のテキストではいちいち「判例では・・・」のようには書いていませんので、テキストで書かれていることが判例の知識でもあるんだ、と考えておきましょう。

また、判例をしっかり学習しようとすると、想像以上に時間がかかります。
その時間で何度もテキストを復習した方が宅建士試験では点数が取れます。
判例に深入りすることを避ける意味でも、ここは判例を意識しないようにしましょう。

 

それでも判例の知識をつけたいなら

それでもある程度は判例のことを知っておきたい、という受験生もいるかもしれません。
最近出題されることの多い判決文の用語に慣れておきたい人にもおすすめな本を紹介しておきます。

内容そのものを覚える必要はありません。
どちらかというと、判決文を読む練習用に使ってほしいのです。

「けだし」という用語が数年前の宅建士試験で出題されて少し話題になりました。
こういう判決文で使われる独特の用語に慣れる意味でも、こういう判例の本はおすすめです。

長文を読むのが苦手という人も、文章を読む練習の一つとして役立つかもしれません。
12月試験の問1のような判決文絡みの問題では国語力のようなものも問われますので、文章を正確に早く読めるようにこの本を使うのもアリです。

 

あとがき

判例は法律の条文と同じくらいの重要性があります。
テキストにはその重要な論点もしっかり詰め込まれていますので、他の記事でも言っているように、テキストをしっかり理解することが何より重要です。

判例に興味がある人は合格した後でゆっくり読んだり研究するといいです。
受験生時代には必要がない作業だということだけ覚えておきましょう。

 

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