今回はちょっとマニアックなネタになってしまうかもしれませんが、12月試験の合格率について書いてみます。
少し気になるところがあるので、その部分を中心に書いていきます。

 

 

12月試験とは

新型コロナウィルス感染症の影響で、令和2年度の宅建士試験は10月だけでなく12月も実施されました。
本来の試験は10月ですが、会場の関係で10月だけでは対応できない受験生がいるということで、12月にも実施されることになったわけです。

会場のキャパオーバーが原因なので受験生自身に落ち度はないのですが、12月試験は「追試」のような形で行われました。

令和2年度に12月試験を実施したのは11都府県です。
(岩手・埼玉・千葉・東京・神奈川・石川・岐阜・京都・大阪・奈良・福岡)

ちなみに、令和3年度の試験でも8都道府県が12月試験を行っています。
(北海道・埼玉・千葉・東京・滋賀・大阪・広島・沖縄)

 

令和2年度12月試験の合格率

直近で行われた令和3年度12月試験の試験結果は令和4年2月1日に発表されるので、現時点ではわかりません。
そこで、令和2年度12月試験の試験結果を見てみることにしましょう。

〜令和2年度12月試験〜
・合格率 13.1%
・合格点 36点
・受験率 64%

ここで気になるのが合格率です。

というのも、直近10年間で合格率が15%を下回る年がなかったためです。
上位15%までに入れれば合格できる試験であると言われていたのに、蓋を開けてみれば13%ということで、結構な衝撃が走りました。

 

なぜ13%になったのか考察してみた

12月試験そのものがイレギュラーであるので、合格率がイレギュラーになるのも予想していたところですが、それだと受験生が困ってしまいます。
そもそも10月試験と平等にすると言っておきながら合格率が違うのも受験生目線だと納得できない部分ではないでしょうか。

そこで、なぜ13%になったのかを考えてみました。
考えられるのは大きく分けて次の2パターンです。

⑴ 合格率を下げる方針だった

これは12月試験を「追試」と捉える考え方です。
10月に受けるよりも12月に受ける方が学習期間が2ヶ月以上伸びることになります。

そうすると10月試験を受ける方が不利だという意見が出てくる可能性があります。
そこで、そもそもの合格率のラインを15%から下げて、12〜3%にしようと考えたのかもしれません。

⑵ 10月試験の段階で合格点を決めていた

1年間に試験を2回実施するということは、試験問題を作成していた段階である程度の難易度設定が行われていたはずです。
12月試験は10月試験よりも受験生の数自体が少ないので、10月試験の結果をもとに12月試験の合格点を先に決めていた可能性があるのです。

令和2年度の10月試験の合格点は38点でした。
試験の制作者側が、12月試験の合格点は10月試験よりも2点低いくらいの難易度設定にして、その通り36点を合格点にした、と考えることもできます。

 

現段階で思うこと

先ほどの2つの考え方はどちらも欠点があります。

「合格率を下げる方針だった」という考え方では、そもそも10月試験の方が有利なのか、という問題があります。
好んで12月試験を選択する受験生はいません。
にもかかわらず、学習期間が長いからという理由で12月試験の合格率を下げることには疑問が残ります。

「10月試験の段階で12月試験の合格点を決めていた」という考え方では、そもそも2点ほど難しくできるように問題を作成することが本当にできるのか、という疑問が残ります。

令和3年度の結果が発表されれば、どちらの考え方によるものなのか判断することができるかもしれません。
現段階では後者の考え方(10月試験との比較で決めた)が強いような気がします。

受験率がそもそも良くありませんでした。
というのも、クリスマス後の12月27日に行われたことと、コロナの感染者数が増加傾向にある中での試験だったからです。
年末で忙しい受験生は見送る選択をした可能性があります。

また、当初予備校等で予想されていた合格点よりも若干低かったことも挙げられます。
合格率13%で予備校等が考えていた場合、もっともっと予想合格点は高くなっていたでしょう。
ということは、試験自体それほど難しいわけではなかったということです。

これらを総合すると、10月試験との比較で決めた可能性が高いです。

とはいえ、真相は闇の中ですから、令和3年度の12月試験の各予備校の予想合格点も割れに割れています。
この記事を書いている時点では31~38点の幅があります。
こうなるとほとんど予想の意味をなしてないですよね(笑)

それくらい12月試験は結果を予想するのが難しいのです。

 

あとがき

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